古いコンテンツのアーカイブ化をどこから始めるか、と考えた結果、やっぱりここから始めなきゃ始まらないよな、ということで。
原点にして頂点。キングダムハーツシリーズのご案内です。
キングダムハーツはスクウェア・エニックスのビデオゲームシリーズ。
第一作の時はまだスクウェアの頃でしたね。2002年3月28日発売。十七年前……ひぇっ……
一応ゲームに詳しくない人向けに説明しますと、スクウェアとエニックスは、ともに日本の代表的なゲームメーカーでした。
スクウェアの代表作がファイナルファンタジー、エニックスの代表作がドラゴンクエスト。二社が合併してスクウェア・エニックスになったわけです。
もちろん今でも国内の代表的な大手メーカーです。(ユーザーとして)お世話になってます!
当時のスクウェアがウォルトディズニー社に声を掛けられたのがことの始まり。ファイナルファンタジーシリーズで有名な野村哲也氏を中心として、制作開始。
日本のゲーム会社がディズニーの監修で作った、ディズニーの世界観を題材にしたアクションRPG。
それが第一作『キングダムハーツ』(以下KH)でした。
最近はそうでもないですけど、ディズニー=アメリカという前提と、英語版も国内で発売されたことから、たまに海外のゲームだと勘違いしている人を見かけますが、あくまで日本産です。制作スタッフはほぼ日本人だし、初期作は発売も日本が先発。
つまり、日本語のキャストがオリジナルキャスト、という世にも珍しいディズニー作品なわけです。
(既存のディズニー作品から登場するキャラクターも多く、ほとんどが原作を吹き替えた方が演じてらっしゃるので、そこに関してはオリジナルキャストとは言い難いですが。収録はやはり日本語が先のようです)
(訂正:意外と原作から変わってるキャラも多いようです。特に、いわゆるテレビ向けの芸能人・有名人が吹き替えたキャラはほとんどが本職の声優に変更されています)
物語は、キーブレードという不思議な武器を手に入れた少年ソラが、ディズニーでおなじみのドナルド、グーフィーと一緒に、ディズニー作品の世界を飛び回り、そこで起こっている様々な事件を解決していく、というもの。
不思議の国のアリス、アラジン、リトルマーメイドなどなど、有名なディズニーのアニメ作品の世界が、原作の雰囲気をうまく落とし込んだ3DCGで再現されています。童心を刺激する冒険と、そこに息づくキャラクターたちとソラとの交流が最大の醍醐味と言っていいでしょう。
これだけ聞くと低年齢向けの趣を感じるでしょうが、根底には複雑な背景と壮大な世界観や陰謀が隠されており、大人でも楽しめるストーリーになっています。そりゃもう制作者の野村氏が要約をぶん投げるレベルの複雑さ(笑)。
www.youtube.com 一作目の公式あらすじ。声若い懐かしい……
というわけで、主人公ソラ役のオリジナルキャストとして抜擢されたのが、当時まだ中学生だった入野さんだったのでした。
ソラの親友でライバル役に宮野真守さん、幼馴染の気になる女の子役に内田莉紗さん(声優ではなく主に舞台方面でご活躍中〉。いずれも当時子役から抜擢された面々でした。あ、宮野さんは子役というにはちょっと上の世代だったかな? それでも高校生ぐらいだったはず。
(当時のスクウェアは本職の声優さんより俳優さんを使いたがる傾向が強かったのを記憶しています。それがいいか悪いかはともかく、ユーザーにはあまり評判のいい手法ではなかったので、近年は本職起用に回帰していますが)
で、このシリーズがすんごい売れた。
最初からバカ売れってほどではなかったみたいですが、海外でも高い評価と人気を得、その後続編が徐々に積み重なり、気づけば累計3000万本だとか(Wiki調べ)。今年頭に出たKH3がすでに500万本という数字を叩き出しているので、まだまだ数字が伸びていきそう。
すなわち国内外でのプレイ人口はかなりのもの。コンシューマーかつ基軸が据え置き機なので、女性の認知はそこそこ、男性は結構な確率で履修してる印象。
入野さんの代表作と言えば、女性は千と千尋のハク、男性はKHのソラ、と答える傾向がある感触。
業界周りだと、ラジオで対談した瀬戸康史さん、舞台で共演した相葉裕樹さん、モブサイコ100のモブ役伊藤節夫さん、あと音楽でお仕事をした佐伯ユウスケさんや向井太一さんなどがKHに言及してるのを見かけたことがあります。
入野さんご本人が海外に行った際にも、キングダムハーツきっかけで現地の人と話が盛り上がったという話もされています。
実際プレイしてみればわかりますが、本当に名作です。
ストーリーや世界観に引き込まれ、グラフィックやシステムはいずれのシリーズも発売当時に照らせば高水準。UIのレスポンスやユーザビリティも高く、操作感の気持ちよさも見逃せない。十年以上前の作品でも、今やっても十分楽しめます。
そしてソラがマジ主人公。下手したらステレオタイプとさえ思えるほどのキャラ造形なんだけど、それがすごく心地いい。ディズニーの世界を冒険することを心の底から全力で楽しんでくれる。子供の夢を詰め込んだような、プレイヤーの童心を引きずり出してくれるいい主人公です。
ちなみにシリーズ一覧。リリース順。
- キングダム ハーツ
- キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ
- キングダム ハーツII
- キングダム ハーツ 358/2 Days
- キングダム ハーツ コーデッド
- キングダム ハーツ バース バイ スリープ
- キングダム ハーツ 3D[ドリーム ドロップ ディスタンス]
- キングダム ハーツ 0.2 バース バイ スリープ -フラグメンタリー パッセージ-
- キングダム ハーツ キー バックカバー(映像作品のみ)
- キングダム ハーツ キー/アンチェインド キー/ユニオン クロス(ソシャゲ)
- キングダム ハーツIII
……うむ、壮観。
種別としては概ねこの十一作品。これに英語版だったりリメイク版だったりがいろいろ付属する感じ。
「どの作品をやればいいの?」と問われれば、全部やったほうがいい、と答えるしかない。ナンバリング以外のタイトルも本編です。マジで。
「どれからやればいいの?」と問われれば。
まず、プレイステーション4を用意しましょう。
次に、
- キングダム ハーツ HD 1.5+2.5 リミックス
- キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナル チャプター プロローグ
- キングダムハーツIII
の三本を買います。これでソシャゲ以外の全作品が揃います。(一部映像作品リメイク)
キングダム ハーツ - HD 1.5+2.5 リミックス - PS4
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キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ - PS4
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当ブログお勧めのプレイ順は、
『KH1→KH2→チェインオブメモリーズ→以後リリース順』
なぜかというと、KH1からKH2にかけて、入野さんは中学生から高校生に成長されているわけですが、その成長がソラの成長に絶妙に乗っているから。
これは当時ものすごい衝撃と感動を覚えたものです。ぜひそれを味わってほしい!
チェインオブメモリーズのほうが先発作品ですが、初出は携帯機で発売されたので、当時ボイスがほとんど入ってなかったんです。リメイク版の音声はKH2の後の収録になってしまうんですね。
あと、358/2 Days(映像作品)を再生する前にKH2をやったほうがいいです。ロクサスが何者なのか、というのをわからない状態でKH2をやったほうが物語が味わい深いので。
現在ユニオンクロスという名前で進行しているソシャゲは、まだ完結していないのでちょっと勧めにくい部分もありますが、余裕があるなら触っておいたほうがいいです。触っておくとKH3で「おっ」と思う描写も結構あります。
というわけで。
……案の定長くなったなー。
でも全然語り尽くせてません。なんせ十七年のシリーズですから。一作一作に思い入れがあるので。
暇を見てはぼちぼち一作ずつエントリを設けていきたいと思っております。
あって損はない攻略本。入野さん、宮野さん、内田さんの鼎談型インタビューもあります。当時の写真つき。
キングダム ハーツ アルティマニア 増補改訂版 (SE-MOOK)
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