ハライチ岩井勇気のアニニャン!にて。ゲストの畠中祐さんのお話。
【30(火)声優の #畠中祐 さん登場!】
— ハライチ岩井勇気のアニニャン! (@ia954905) 2019年4月29日
先週に続き畠中祐さんがゲスト。足を向けて寝れない声優さんのエピソードを披露!初ニャンでは意外な趣味発覚で岩井さんが困惑気味… ニャンフレーズでは高校の後輩を熱演!聞いてニャン!#アニニャン pic.twitter.com/zovZQKtBBh
タイムフリーは期限ギリギリかな。10:00頃から。
- 岩井「目標としている、尊敬している人は?」畠中「感謝っていう意味では、忘れられない、足を向けて寝られないなっていう人が入野自由さん」
- 遊戯王ゼアルという初めてアニメーションをやった作品で相棒の役をやってくれてた。(アフレコ後)一緒に居残って「お前そこどういう気持ちなんだ」「何を考えてそのセリフ言った?」とか一緒になって考えてくれた。
- 岩井「高校の部活みたいっすねw」畠中「本当に! 現場じゃ普通ありえないんですよ。ある意味同業者で、ライバルであるみたいな状況下でもあるのに、右も左もわからなかった僕に対してマジで面と向かって教えてくださった」岩井「優しい……俺後輩育てたくないもんなー」
- 岩井「自分の利益になるとかそういうこと考えずに育ててくれるって、優しいっすね。声優界全体のことを考えてくれているというか」
- 畠中「一番最初にお世話になったのは入野さんだから、入野さんの背中を追い続けてる部分は、もしかしたらあると思います。声質とかも全然違うかもしれないですけど、お芝居に向かっていく姿勢であったりとか、新しいものを吸収しようとする姿勢であったりとか」
- ロンドンに留学して演劇の勉強をするって最初聞いた時に衝撃だった。今あるお仕事をしばらくお休みするって、この業界ではめちゃめちゃリスキー。入野さんはものすごい歴があったから戻ってくる場所はそりゃ絶対にあるんだけども、それでも半年間ぐらいあけるって相当怖いことだと思う。それを投げうってでも新しいものを吸収しようとすることに、「うわすげぇ」を越してちょっと悔しさというか。「うわそれ……っ! できちゃうんだくそ~!」と思って。
- 岩井「保身に走らない感じがカッコいいっすね」畠中「俺もやりたいって本当に思ったし。新しいもの吸収しないと新しいものは生まれてこないと。あの人の姿勢はほんと見習いたいというか、むちゃむちゃカッコいいなと思っちゃいましたね」
(敬称略)
「尊敬する人は?」と聞かれると「入野さん」と答えるのが脊髄反射になってるんじゃないかというレベルの畠中さん。今年度始まったばかりのこのブログでもすでに二度目のエントリーですね(笑)。
今回は特に深く語ってくれていますね。当時のやりとりとか、それがどれだけ業界で異端なことなのかとか。
なんといっても当時、畠中さんは高校生でしたが、入野さんだって二十三かそこら。大学卒業して仕事ぎっちり入れて声優業に専念してた頃なんですよね。
二十三といったら一般的には新人・若手といった年齢。十代のうちにデビューする新人も増えているようですが、一方で下手すると三十前後になってようやく芽が出る若手もいるというレベル。
もちろん入野さんはこの時点で立派なキャリアがあったわけですが、子役あがりだからといって新人の面倒を見させられる歳では、明らかにない。
というか業界的に、「同じ事務所の若手の面倒は見ても、それ以外の若手には(あまりでしゃばってもよくないので)口を出さない」という一種の不文律みたいなのがあるらしいのを……どこだったか忘れたけど何かのラジオで聞きました。ユニゾン!だったかなぁ。
あと、ハイキュー!!DVDの特典CDの座談会で、同じく子役出身である日野聡さんが「役者は先輩の背中を見て成長するものだと思っていて、後輩を育てるなんて考えてこなかった」といった趣旨をおっしゃっていたのも参考になるでしょう。
そういう慣習を飛び越えて、座長である畠中さん個人に対して、女房役として真っ向からぶつかっていったからこそ、こうして何度となく話題に挙げられるんでしょうね。
業界に育ててもらったから恩返しがしたい……という話はどこで出たんだっけかなぁ。……こういうソースが行方不明になるのが嫌で、このブログを始めたというのもあるのです。
留学についても同様に、相当型破りな行動だったことが窺えます。
すでに積み重ねてきたものがあったからできたこと。でも生半可なキャリアと実力では実行できるものではない。「自分の代わりはいる」のが人気商売の現実ですからね。
留学において表向き「蹴った」ことが判明しているのはキラフェスだけですが、それ以外にもオーディションのお誘いとかも全て断っているはずです。あとのことを考えたら、そりゃもう結構な胆力が必要でしょう。
だというのに、それを実行できてしまう。しかも当時まだ二十代で。役者の目線から見ればひとつの理想形だろうなぁ。
ゼアルはどうしてどこも動画配信してくれないのか……