入野自由さん情報集積庫

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蒼穹のファフナーシリーズ

蒼穹のファフナー 公式サイト

蒼穹のファフナー THE BEYOND(最新作) 公式サイト

蒼穹のファフナー EXODUS 9 [Blu-ray]

 あったよ甲洋表紙のアフィが!

概要

 最新シリーズTHE BEYONDの4・5話が11/8より劇場先行上映開始。

 それに合わせて公式がこれまでの全シリーズをYouTubeで公開するという大盤振る舞い。12/15まで。

蒼穹のファフナー YouTube Official Channel - YouTube

 ちょいちょい美味しいとこつまみ食いしてやっぱり甲洋は最高だと再確認し、ご新規さんがちょいちょい沼に引きずり込まれているのを見かけてはテンション上がってきたのでエントリーしてみる。

 

 蒼穹のファフナーは2004年放送のTVシリーズに始まるSFアニメ作品群。十五年熟成ものです。

 話の大雑把なあらすじとしては、

 話も常識も通じない無機物ベースの地球外生命体『フェストゥム』が攻めてきて、人類滅亡寸前の世界。

 生まれ育った島を守るため、子供たちは敵由来の技術で作り出された危険な兵器『ファフナー』に乗り、命を削りながら絶望的な戦況を戦っていく。

 という感じ。

 ロボットアニメの体裁をとっており、実際気合いの入った戦闘シーンも魅力ですが、一方でSF考証がガッチリしてるので難解な点も多々あり、その部分の渋さもコアな魅力と言えるでしょう。

 また主人公たちの戦況がめっちゃシビア。泣きたいぐらいどシビア

 そりゃもう、人が死ぬこと死ぬこと。ネームドの重要キャラも名もなきモブも、パイロットも後方支援のオペレーター勢も、普通に死にます。OPで物凄く重要なポジションに見えるキャラも死ぬ時は死ぬ(敵(無の存在)に同化される=いなくなる)。

 だからといって命が安いかというと、全然そんなことはない。むしろどえらい重い。

 身近な人を失った人々の心の動きを、胃壁をじわじわ侵食するように丁寧に描写してきます。主人公たちはいなくなった人とのために物凄く悲しむし悩むし、いなくなった人のことを絶対に忘れない、何度も思い出す。友達が、仲間が、隣人が死ぬことをとても嫌って、死ぬことを恐れながらも仲間のために自分の命を削りながら前のめりに戦いつづける。そしてパイロットとして戦う限り、いずれ命を落とす。

 一期序盤だけを切り取るとエヴァンゲリオン的な既視感を感じる人も多いでしょうが、話が進むにつれてベクトルがまるで違うことに気づくでしょう。エヴァは人間の本性の弱さ、どうしようもなさを掘って掘って掘り抜きまくる印象が強いですが、ファフナーは生死の狭間でひたすら葛藤し限界まで足掻く、ものすごくシビアな人間ドラマといった印象です。

 あと大人がちゃんとした大人。一部クズや悪女、食えない権力者もいますが、島のほとんどの大人はカッコいいし頼りになるし暖かい。戦時であるがゆえに生き残ってきた人物にはそれなりの歴史がある、というリアリティも感じますね。

シリーズ一覧と視聴のすすめ

 シリーズ構成は以下の通り。

 上から順に見るのが正道。

 ただしBEYONDは主人公やら状況やらが色々刷新されているらしく、初見でここから入っても問題ない構成にはなっているようです。まあ、どう転ぶかよくわからない、馴染みの薄い物語のぶつ切りを、先行上映されるたびに映画館に逐一見に行くご新規さんはそうそういなさそうですけども…w

 初見に一話完結でわかりやすいRoLを勧める勢もいますが…まあまあ覚悟がいります。やっぱり素直に時間をかけて順番に見た方が腹が据わるかなぁ。物語の見方、付き合い方が身につくというか。

 公式配信は12/15までなので、ご視聴は計画的に。

 

 ただ実際設定は複雑なので、詳しく知りたい方は有志の解説動画などを見るのも手。

 あと一期序盤は説明不足や描写・演出に微妙な部分があったりして、だいぶとっつきにくくなってます。中盤以降軌道に乗ってくるとあとはもうジェットコースターなので、どっしり腰を据えて視聴を続けてほしいところ。特に20話は鉄板だから。伝説だから。

 とりあえず公式配信で一期を全部見たあとに、ニコ動で「3分で解る?蒼穹のファフナーEXODUSまでの歩み」とか検索してみるといいかも。

 春日井甲洋

 さーて本題。

 入野さんは主人公の同級生かつ親友にして、同期パイロットの一人、春日井甲洋役として一期からご出演されてます。当時高校生ですってよ。お芝居も初々しい。

 で、この甲洋、わりとチート。

 全50話以上ある既存シリーズの中で、出番のある話数は全部足しても十話ちょいくらいしかないはずなんですが、色々と紆余曲折を経た結果、存在感がえらいことになってます。

 

 突発的にまとめてみたくなったので甲洋のスペックと功績を書き出してみる。

 ↓↓↓以下ネタバレ注意↓↓↓

  • 恵まれない家庭環境で育つ。ダメダメな人芸性の両親と折り合いが悪い。
  • にもかかわらず人を思いやれる心優しく気さくで穏やかで仲間思いな良い子。捨て犬も保護しちゃう。
  • 加えて公式イケメン。
  • 当然学校の女子に大人気。公式曰く「竜宮島バレンタイン・チャンピオン」
  • ただし本人はたった一人の女の子に一途。
  • パイロットになった際、戦闘演習で圧倒的に能力差のあるエースに密かに一撃返していた。
  • 冷静を欠く心理状態でありながら命を懸けて仲間(のちに重要な戦力として活躍するパイロット候補と島の司令の右腕)を救出、代償に敵に同化され脳死状態に。
  • 半同化状態の身体を解析することでパイロットの延命の可能性が拓かれる。
  • のちに復活。人間性を大幅に欠いた心神喪失状態でありながら、大切な人の墓を参り、かくまってくれた仲間たちとかつて助けてくれた仲間に「ありがとう」とお礼を言う。
  • ほぼフェストゥムの側に引っ張られた状態からショック療法的に人間性を取り戻し、フェストゥム最大の特徴であり脅威である同化機能を自ら消す。これにより人類とフェストゥムとの共存の道が拓かれる。
  • フェストゥムとの融合個体となったことで、その安定した形質によって研究がさらに進み、パイロットの延命が現実のものに。
  • 島が危機に陥った際、人の姿を捨てフェストゥムとして島を守る戦いへ。その時の言葉が「みん、な……ありがとう。……さよなら」。
  • 最後の最後で敵の奇襲を受けて無に墜ちかけ、もう消えるしかない状態の主人公二人を、存在の世界へと救い上げる。
  • その後、コアを抜き取られて海中に捨てられていたファフナーの筐体に、自分自身をコアに変えて再起動。コックピットは無人のままファフナーを操り、島の危機に駆け付け仲間たちを助ける。強大な敵に対しては己の身も顧みず特攻の同化攻撃をしかけ、機体は崩壊、コアは行方不明に。
  • 長い不在を経て、島滅亡に繋がる危機に人の姿を得てファフナーごと復活。旧型機のまま、兵装を介さずビーム砲を撃ったり、飛行ユニットのない機体で自在に空を飛んだり、兵装にない超巨大剣を作り出したりして、新型機がよってたかってまるで歯が立たなかった強敵をほぼ一人で食い止め退けるというチートじみた八面六臂の活躍ぶりを見せる。
  • コックピットからはワープで降りる。読心能力も完備。人間の常識に疎い人間型フェストゥムの抑え役を担える希少な人物。人間性は薄れたけれどわんこからの信頼120%。
  • 以前と同じく虚無へ墜ちかけた主人公を救い上げる。

 書き足りないけどとりあえずこんな感じ。簡潔にとか無理だわ…どんどん熱が入っていってしまう。あと用語使わないのにも限界がある。

 序盤は不安定な子でしたが、大切な人の死を受け入れてからはもう、全ての行動が得難く頼もしい。どこまでも仲間のため、どこまでも献身的に。直接的にも間接的にも、この人のおかげで救われたシーンがどれだけあったか。島が何回救われたことか。拝みたい。

 この献身のうえ存在自体がわりとチートですから、EXODUSの時は話を追うにつれてどんどん追い詰められて疲弊していく状況に視聴者が音を上げて、甲洋助けてという声がどんどん大きくなっていったのを思い出しますわ。望みに望まれて全然出てこなくてもう出番はないんじゃないかと諦めかけたタイミングで、満を持しての再登場ですよ。お前ほんとヒーローかと。そりゃニコニコ生放送のアンケートで歴代一位かっさらうわ。拝みたい。

 中学生でハクを、ほぼ同時期にソラを、高校生で甲洋を射止めた入野さんの引きの強さたるや。もちろんご本人のセンスや実力あってこそのたまものですが、どの作品が当たるかなんてものは誰にもわからないことですからね。甲洋に至っては普通の少年から存在も人気もあそこまで化けるなんて、一期やってた頃は制作者も見通せてなかったんじゃないでしょうか。

 ご本人もたびたび「運が良かった」と仰ってますが、謙遜だけはない、目に見えない何かに愛されているかのような豪運は確かに感じますね。

 BEYOND考察もどき

 以下はEXODUSまで見た人向けのぼやき。

 PVを見ればわかりますが、BEYONDでの甲洋の活躍は確約されています。

www.youtube.comhttps://www.youtube.com/watch?v=-iz0cIs4q4U

 今回の公式配信を見てると耳タコ気味。

 眼鏡かけて喫茶楽園らしき店で店員やってますよ。言葉も態度も柔らかく、人間らしさが戻ってきている感じ。

 個人的に、EXODUSの時の「守る」連呼はそれこそ「自分を自分にする」ための言葉を何度も口にして、フェストゥムと人間との間で移ろいがちな自分に響かせて、春日井甲洋として存在することを選び続けるための行為だったのだろうと見てるんですよね。

 なので、「何があなたをあなたにしますか?」という命題に答えを出した経験者として、悩める子総士に大きな気づきを与える役回りを担うのではないか…と深掘りしてみたり。今回のPVでセリフのある数少ない人物の一人という点もちょっと意味深ですし。

 いや楽しみだ。どういう媒体で見ることになるかはわからないけど、いつか必ず絶対に見ます。ただ間を開けて待たされるのが怖いので継続的に見られる目途が立ってから。はよ完結はよ。

 

 というわけで、何はともあれ、ファフナー見ましょう。

 まずは一期20話まで頑張れ! そこまでいけば何度も見返したくなるようになるから!

 

 

 先行上映→即円盤化という謎のマーケティング。 放映ないし配信する気はあるのかないのか…

  本編配信されたら不要じゃんと思うかもだけど、ハマったら欲しくなるのが人情。この値段でも売れるんやなって。