先日公開されたシェーWAVE生放送で一番の笑いどころと言って過言ではない、「おそ松さん 声優 不仲」サジェスト問題。
問題部分の文字起こしを再掲しときましょうか。
TVアニメ「おそ松さん」WEBラジオ「シェ―WAVEおそ松ステーション」生放送回(2020/7/21)
今回のラジオに備えて『おそ松さん 声優』で検索してみた中村さん。するとサジェスト(よく一緒に検索されているワード)が出て…
中村「『おそ松さん 声優 不仲』って出るんですよねw」
鈴村「!?wwwwwwwwwwwwwww」
中村「あーそっか不仲なんだなってw」
鈴村「wwwwwwwwwwwwwww」
中村「よかったら調べてみてくださいw」
鈴村「あーそうですかwよかったすね、それすごいいいトピックですね」
中村「うんwなんでみんなこんなこと調べてんだ!って思ったんですけどw」
鈴村「すごいですね、不仲なことになってるんですか。これは愉快ですねぇ。だったらこの際ね、不仲演出していきましょうよどんどん」
中村「そうですね。だからまあたぶん三期始まったら取っ組み合いですよね毎週。もう…ソーシャルディスタンスで取っ組み合いですよ」
鈴村「そうでしょうね、なじるんでしょうね、遠ーくからね」
中村「そうそう。…まあでも確かに、そう言われたら前もそうだったなって思いますwなじり合ってたなってw収録中にwww」
鈴村「wwwww」
中村「www入野くん相当なじられてたなっていうのを思い出しました。そう言えば不仲でした」
(敬称略)
あまりにも面白エピソード過ぎて番組終了直後ググってみたら、本当に「不仲」出ましてw
いやーすっごい事実誤認が広まってるもんだw
多少なりと声優のラジオやイベントを齧っているオタクからすれば、この不仲説がいかに的外れか、というのは感覚的にわかるものだと思います。まあ上記のシェーWAVEを聞くだけでも「ない」と感じる人がほとんどでしょう。
が、サジェストに出るということは、それなりにまとまった人数が検索している=不仲説を信じているorその可能性を疑っている、ということになるわけですね。
一般にそれだけ広がるには何か理由があるだろう、とざらっと調べてみたところ、わりと興味深い所感が得られたので軽く紹介してみます。
不仲説が出てきた時期
サジェストで出る割に、この件に関して話題にしているページは軽く検索しただけでは大して存在していないのが実情。ヤフー知恵袋数件、個人ブログが2件ぐらいですかね。Google検索に引っかかりにくいところではもっとあるのかもしれませんが。
で、その中でもいちはやく不仲の話が出てきたのが、知恵袋の2015年12月27日。内容は「不仲説ってよく聞くのですが」という伝聞形なので、話の出所や理由は不明。
他個人ブログは2016年、2017年と散っています。メジャーではないけど裏で密かにくすぶり続けていた感じですかね。
で、このブログの検証によると、当時は不仲説の理由が調べやすかったのか、どうやら『おそ松さん1期12話のオーディオコメンタリー』が大きな原因として考えられていたようです。
12話といえば『年末スペシャルさん』。総集編の主音声と、6つ子の中の人がオーディオコメンタリーする副音声が同時に流されたやつですね。
で、この初回放送日が知恵袋の書き込みの5日前の2015年12月22日。
なるほど。これはオーディオコメンタリーが主原因と考えてよさそうですかね。
オーディオコメンタリーで何があったっけ?
年末スペシャルさんでのオーコメは、一言でいうと「愚痴」ですねw まあ声優ラジオやイベントで中堅声優さんの言動に慣れている人にとってはいつものノリですわ。
とりわけ、まあこれもいつものことですが、神谷さんがかなりきつめの苦言を呈していたり、中村さんが(収録中マイク外で笑っている&あまつさえ笑い声がマイクに乗っちゃってる)入野さんを怒鳴り飛ばしたり、福山さんが上3人を軽くディスってみたりしたシーンは印象に残りやすいでしょうねぇ。…この時点で字面結構ひどいなw
と書いても、各種メディアから汲み取れる6名の人柄や関係性、アフレコ現場の様子を見聞きしている人間からすれば大したことじゃないように感じるでしょう。
が、視聴者にはいろんな人がいるわけで。当時は地上波放送・無料動画配信だっただけに、このオーコメで初めて声優ノリに接触する人もかなりの人数いたでしょう。
声優さんへの興味がそれほどでもない人は、本人たちの人柄も関係性も知らないし、細かいニュアンスまで汲んでくれるとは限らない。なんだったら耳に残る部分だけ頭に入れて、他は聞き流してしまう人もいるでしょう。
そういう人たちが、以下の罵倒や愚痴を聞いてどう感じるか?
…うんまあ、不仲と思われても仕方ないかなw
オーディオコメンタリーのもたらした2種類の印象とどっちにしても痛くも痒くもない公式サイド
あとの動機は純粋な好奇心なり下世話な野次馬根性なり様々でしょうが、このオーディオコメンタリーを聞いた人、内容に引っかかりを感じた人が多数いて、検索することで実態を知ろうとしたということですね。知恵袋の伝聞形を見るに、中には不仲説を喧伝して定説化を狙ったアジテーターもいたかもなぁ。
これの何が面白いって、同じものを聞いても、事前知識に差があることで正反対の印象を覚えてしまうというのがポイント。
声優さんのラジオやイベントの空気を知っていれば、あるいはシェーWAVEからだけでも情報を入れている人ならば、ガンガン苦情と悪口が飛び交うあの空気がいつものじゃれあいだと認識するでしょう。むしろ無難な賞賛しか出てこないような雰囲気だと「あんまり親しくないのかな?」「(賞賛しかされない人が)お客さんっぽいなぁ」ってなるレベル。
でも、事前知識を持っていない人にとっては、あのオーディオコメンタリーは一気に不穏な関係性のものに感じられてしまいがちである、ということ。
当たり前といえば当たり前のことですが、まさかおそ松でこんな人間の習性が浮き彫りになるとはw 人が多く集まるコンテンツというのはこれだから面白い。
あと単純に、おそ松で不仲説が上がっても「作品にとってもキャストにとってもなんの痛痒にもならない」という点も面白いw むしろオイシイまであるっていうね。
これは脚本構成の松原秀さんが明言してます。
文化放送超!A&G+ 「裏方」#14 (2020年8月7日放送分) ゲスト:入野自由
松原「仲悪い人は仲悪いって言わないしw …わかんないっすけどね、水面下では」
入野「水面下ではねー」
松原「もし本当にそういう部分があったら、ほんとマジで松でネタにしたいwっすねw」
入野「ネタにしたいね。二人っきりにしてねw」
松原「二人っきりにしてwwwそういうの見つけたいわぁ…」
(敬称略)
…でしょうね!w チョロ松と一松が2人だけで放り出された回を思い出しますわ。
これぞおそ松の強みですよねぇ。作品はダーティなネタ大歓迎、キャストはいまさら不仲説程度でぐらぐらするような面子でもない。実際シェーWAVEで不仲説が出た瞬間の鈴村さんの爆笑っぷりですよ。リスナーも面白がっている人が大半で、不快感を表明している人はほぼ見かけませんし。
すでに2期を経て、作品の空気とファンの心構えのコンセンサスが取れてますねー。いいことなのか悪いことなのかしらんけどw
まとめ
以上、考察もどきでした~。この形式疲れる…w
チョロと一の2人回は1期だった気がしてたけど2期でした(記憶が当てにならなすぎて調べた)
井上さんがさらっとトッティ褒めてくれてるのが嬉しい撮り下ろし。